少女がたどりついたとき、少年はすでに息絶えていた。

「クロくん………」
 目の前に横たわっているのは、クロラットの魂を宿したクロバードの体。
 しかしその心臓の鼓動は止まり、顔からは生気が感じられない。
 なのにどこか満たされたようでいて、少しだけ困ったかのような表情。
 何度呼びかけても答えない彼を見て、少女は全てが終わったことを悟った。
 黄金の夜をめぐる彼と彼女の物語は今ここに幕を下ろしたのだ。

 漂う土煙と、散乱する秘宝の鍵。
 幾多の戦いと死を乗り越え、最後に勝ち残ったのは………
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