「先生!行ってきます」
傍らに少年を連れて少女は旅立つ。
どこに行くのか、何をするのかを決めるのは彼女自身。
僕はあえて助言もせず、ここから見送る。
不安がないわけではない。さびしくないといえば嘘になる。
それでも彼女の旅立ちを祝福できるのは、僕自身が誰よりも彼女の可能性に期待していたからだろうか?
「やっぱり僕は彼女に甘いなー」
はたしてこの先彼女はどこに辿り着くのか
ぼくの期待通りになるのか。
それともそんなもの目じゃないくらい遠いところまで行ってしまうのか。
広大な空のもと少女は進む。
彼女の冒険はまだ始まったばかり。
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