そいつの印象を一言で語るのなら“影”。
現世に実体をもたないが、
しかし確かにそいつが存在することの証し。
一見儚いようでいて、強固な意思を宿した金色の瞳。
彼は俺を見据えてそう告げた。
正直腹が立たなかったわけではない。
ただ、奴が救うべき“彼女”の名を口にしたとき、
俺は奴に協力せざるを得なくなったのだ。
そうして始まった二人の珍道劇。
それは後に待つ大いなる戦いのはじまりでもあった。
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